読書雑感

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小説


「人間失格」太宰治
「文学とは何か?」とか「文学の定義は?」とか聞かれてもそんなことは判らないんだが、 しかし、この「人間失格」はまさしく文学であろうと思った。
H17.5.27
「イリヤの空、UFOの夏」秋山瑞人
季節は移ろいゆくのですね。
H15.8.20
hexarysライトノベル大賞を贈りたい作品です。
H20.3.8
「三月は深き紅の淵を」恩田陸
「三月は深き紅の淵を」
自分の脳では、このタイトルを脳語にアセンブルすると「読め」になります。
一切の負意を排除して最大級の好意を込めて「よくできた話」です。
最も好きなタイプの小説のうちのひとつです。
第三章まではそう思っていました。
この小説は四部構成となっているのですが、第四章で裏切られます。
いい意味でも、悪い意味でも。
「六番目の小夜子」を彷彿とさせます。
いやまったく「よくできた話」です。
幾重にも折り重なった意味で。
H15.3.9
「魔法飛行」加納朋子
この本は、1年半位前に買った本です。
買って以来、一度も読んでいません。
本棚に眠らせていました。
別に忘れていたわけでも、(ネガティブな意味で)読む気がしないというわけでもありません。
読むのが勿体無かったのです。
こんな気持ちを抱いたのは初めての経験です。
そもそも、この本を買うまでに半年を費やしました。
別に探していたわけではなく、むしろその逆で、行きつけの本屋にはいつもこの本がありました。
そして、本屋に行く度に、この本を手にとり、そして戻していたのでした。
この本の存在を知ってから買うまで、それはまるで恋をしてから告白するまでの時間のような……。

まあ、そういう本です。
感想は読み終えた後に……。
H15.3.29
小説の真髄を見せつけられた思いです。
H15.4.3
「歯車」芥川竜之介
2chの文学板の「絶望的な文学作品教えてくれませんか?」というスレで幾度か言及されていたので気になって読んでみました。

描かれていたのは、予期していたような「明確な」絶望ではなく、日常生活をそっと覆いそして這い寄ってくるような絶望でした。
これはこれでなかなか。
ただ、勝手に求めていた絶望的な気分に浸りたいという希望は叶いませんでしたが。
H17.10.18
「僕のなかの壊れていない部分」白石一文
前から本屋で見かける度に気になっていた本で、ついに先日購入した。
全体としてはそれほどではないけど、部分部分は(小学生の作文みたいであまり好きな表現ではないのだけれど)とても「考えさせられた」
結果、生と死と幸福の関係についての認識を新たにした。

それから「僕」のなかの「僕」と外から見た「僕」との落差には愕然とさせられた。
自分もおそらくそうだから。
H17.11.11
「神は沈黙せず」山本弘
「沈黙する神」に対する解答として、こんなものがあったとは……。

その他いろいろなテーマが散りばめられているんだが、それぞれとても面白かった。
中でも「死後の生」や宗教の機能あたりが興味をそそられた。
H18.8.15
「The Book - jojo’s bizarre adventure 4th another day」乙一
ジョジョ第4部のノベライズ。
多くは語りません。
期待して可、です。
H20.3.16
「夏のロケット」川端裕人
学生時代に買った本ですが、何となく読むのが勿体無くて後回しにしていたら、いつの間にか購入後数年経ってました。

以下、引用。
火星に憧れる高校生だったぼくは、現在は新聞社の科学部担当記者。過激派のミサイル爆発事件の取材で同期の女性記者を手伝ううち、高校時代の天文部ロケット班の仲間の影に気づく。非合法ロケットの打ち上げと事件は関係があるのか。ライトミステリーの筋立てで宇宙に憑かれた大人の夢と冒険を描いた青春小説。第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞受賞のデビュー作。

社会人になってから読んでみて正解でした。
忘れてた気持ちを思い出せたというか……。
H21.02.15