保険の最近のブログ記事

前回記事(三井住友海上がイスラム金融に本格参入)の続報です。

前回記事ではネット上にソースが見当たりませんでしたが、今回は三井住友海上がプレスリリースを出しています。
マレーシアにおけるタカフル事業への資本参加について(2011/03/01)
マレーシアにおけるタカフル事業への出資完了について(2011/04/04)

東京海上は10年前(2001年)からタカフル事業を展開していますが、三井住友がタカフル分野に進出するのはこれが初となります。
(参考:東京海上HDのタカフル展開についてのまとめ
ちなみに日本3メガ損保のもう一角、NKSJは海外展開は弱く、タカフル事業には進出していません。

その他のめぼしいニュースサイトの記事は以下の通り。
三井住友海上、ホンリョンタカフルに出資 東京海上は提携解消(マレーシアニュース)
三井住友海上、イスラム保険に進出 マレーシア企業に出資(MSN産経ニュース)
新社名ホンリョンMSIGタカフル:三井住友海上のイスラム保険合弁[金融]

マレーシアの大手金融グループ「ホンリョン」傘下の事業会社に株式35%(約9億円)を取得するようです。

記事にもありますが、この「事業会社」、実はホンリョンと東京海上との合弁会社の「ホンリョン東京海上タカフル社」です。
今回、東京海上が出資を引き上げる代わりに三井住友海上が出資する形になります。

また、東京海上側もプレスリリースを出しています。
マレーシア タカフル会社の株式売却に関するお知らせ

どちらのプレスリリースでも相手方の存在には触れていないところが少し興味深いです。

なお、新社名は「ホンリョンMSIGタカフル」(HLMT)になるようです。
友邦保険:マレーシアでイスラム生命保険に参入

マレーシア中銀が4企業連合にタカフル免許授与の続報です。
友邦保険とは、AIGの元アジア生保子会社のAIAのことです。

友邦保険(1299)傘下のマレーシア友邦保険とマレーシア安聯銀行(AllianceBank)は、イスラム保険を手掛ける合弁会社を設立、合弁会社の社名はAIAAFGTakafulBhdとのこと。

AIAのプレスリリースは以下。(いずれもPDF)
Malaysia: AIA Malaysia & Alliance Bank Launch Family Takaful Joint Venture - AIA AFG Takaful Bhd to Tap Growing Takaful Opportunity in Malaysia
馬來西亞友邦保險與安聯銀行成立家庭回教保險合資聯營公司 - AIA AFG Takaful Bhd 將把握馬來西亞回教保險的持續增長商機

今や香港メインボード上場のAIAにとっては当たり前のことかもしれませんが、英語と中国語でのプレスリリースなんですね。
時代の流れを感じます。

なお、AIAの株はSBI証券で購入可能で、証券コードは1299です。
三井住友海上がイスラム金融に本格参入: 保険業界のニュースと動向がよくわかるブログ

元のソースは日経新聞ですが、ネット上には見当たりませんでした。
三井住友海上がマレーシアでタカフルを販売するということです。

個人的には、これまでタカフルに積極的だった東京海上がホンリョングループとの合弁を解消するということにニュースバリューを感じました。(参考:東京海上HDのタカフル展開についてのまとめ
合弁会社の「ホンリョン東京海上タカフル社」の株式は三井住友海上に売却するようです。

前回の記事「タカフル関連(2010年第4四半期頃)」で、三井住友海上がマレーシアのホンレオングループと生損保で提携するということを紹介した際、東京海上はどうするのか疑問に思いましたが、合弁解消とは思いませんでした。

もっとも、記事を読むと、新たな相手と組み直すことを目指しているようで、これが東京海上のタカフルへの姿勢の消極化を意味するとは思いません。

関連記事
三井住友海上がイスラム金融に本格参入その2
タカフル(イスラム保険)関連のネットで見かけた記事をまとめておきます。

英フレンズの合弁、タカフル事業を来年6月に開始へ
AMMBホールディングスと英フレンズの合弁会社Amタカフルがマレーシアでタカフル事業に参入するとのこと。

前回の「マレーシア中銀が4企業連合にタカフル免許授与」で、地元銀行系のAMMBにタカフル免許を与えた話がありましたが、英フレンズとの合弁になるようですね。
出資比率はAMMB:70%、フレンズ:30%で、フレンズはグローバルなタカフル事業の拠点にしたい考えのようです。

タカフルの市場規模についても言及がありました。

世界のイスラム保険業界は今後成長が予想されており、2015年までに110億米ドル(340億リンギ)規模になると見込まれている。
タカフル業界は年間20−25%の割合で成長しており、現在の市場規模は20億米ドル(60億リンギ)となっている。

2010年の市場規模が20億米ドルとして、2015年に110億米ドルになるとすると、逆算して年間の成長率は40%になります。

明治安田生命がインドネシアに進出(保険業界のニュースと動向がよくわかるブログ)
アブリスト社(インドネシア)への出資および同社との業務提携について~国内生命保険会社初のインドネシアの生命保険事業進出~(明治安田生命プレスリリース、2010年11月8日)
こちらは現在のところ直接タカフルには関連しませんが、インドネシアの人口は2億4千万人で中印米に次ぐ世界4位の国で、人口の85%以上がイスラム教徒です。
これでタカフルについて何も考えていなかったら、経営センスを疑うというものです。

インドネシアのタカフルに関する姿勢はちょっと分からない(ニュースをあまり見かけない→あまり積極的でない?)ところですが……。
その点、マレーシアは積極的で、イスラム金融の国際拠点を目指しているようです。
有望、イスラム金融…拠点目指すマレーシア
中東勢(サウジ、クウェート、UAE)も外資に門戸を開いたりしているけど、ここ数年のマレーシアの動きは目覚しいものがあります。
ライバルはシンガポールでしょうか。

マレーシアにおける損保事業の拡大、生保市場への参入について(三井住友海上プレスリリース、2010年06月18日)
次は三井住友海上で、マレーシアのホンレオングループと生損保で提携するとのこと。
こちらも直接タカフルには関係なしですが……。
ホンレオングループといえば、東京海上とタカフルの合弁会社(ホンリョン東京海上タカフル社)をしています(東京海上HDのタカフル展開についてのまとめ
マレーシアの商慣習は良く分かりませんが、ありなんでしょうか、これは。
英語表記が同じ(Hong Leong)なので、ホンリョンとホンレオンは別物ですというわけではなさそう。

イスラム保険、10年以内に普通保険を追い越す=HSBCアマナタカフル(マレーシア、2010年10月20日)
マレーシアの人口は2800万人で、イスラム教徒は60%ちょっとなので、自然に思えますが、人口の3割超が華人系(仏教)+インド系(ヒンドゥー教)で彼らのほうが経済的に恵まれていることを考えるとなかなかアグレッシブな予測ではないかと思います。

Seminar on Insurance and Risk in Asia Pacific(2010年9月24日)
京大では、イスラム保険の最近の動向や、イスラム保険の特徴及びリスクマネジメントのセミナーがあったらしい。

最近は日本の大手メディアでもタカフル関連の記事が出るようになってきました。
イスラム保険専門会社が続々 マレーシアやサウジで(日本経済新聞、2010年10月7日)
【フォーカス】東京海上HD(下)イスラム保険 営業を加速(SankeiBiz、2010年11月5日)

ヘッドラインしか分からないシリーズ
東京海上タカフル、生保の新商品発売(マレーシア、2010年11月25日)
英系保険HSBC、イスラム保険の講座開設(シンガポール、2010年12月2日)
INGのイスラム保険合弁、来年に事業開始(マレーシア、2010年10月4日)
INGマレーシア合弁、イスラム保険展開へ
AIA・アライアンス銀、イスラム保険合弁(マレーシア、2010年11月22日)
グレートイースタン、イスラム保険1.8億目標(マレーシア、2010年12月22日)
AIAとING関連は「マレーシア中銀が4企業連合にタカフル免許授与」を受けての続報でしょうね。
AIAは、アライアンス・ファイナンス・グループ(AFG)系のアライアンス銀行と組むようです。
グレートイースタンも先日、マレーシア中銀からタカフル免許を得た企業連合のひとつ。
INGは、ロイターでCEOのインタビュー記事がありました。
インタビュー:イスラム保険で4年目に利益=マレーシアのING合弁

なんかごちゃごちゃしていて見にくくてすみません。
最後まで読んで頂いた方ありがとうございました。
インデックス投資交流会プレゼンツ「第1回 保険見直さナイト」に参加してきました。
がっつりメモ取ってやろうと思ってたんですが、あまりそんな雰囲気でも無かったので、記憶を頼りに印象に残ったことや考えたことを忘れないうちに書いておきます。
全体のまとめはきっと他の方が自分なんかより綺麗にまとめて下さるでしょうし。

ちなみに一応、念の為に申し上げますと、以下はあくまで個人の立場からの発言です。
ポジショントークも入れてないつもりではありますが、少々保険会社に擁護的かもしれません。

第1部:座談会「生命保険とはどんな金融商品か?」 (18:00~18:50)
生命保険とはどんな金融商品なのか。「保険の本質」とは?
テレビ局から放送NGとされた後田亨さんによる「生命保険のウラ側トーク」&パネラーの皆さんとの座談会で「本当に必要な保障とは何か?」をテッテイ討論します!

個人的には生命保険を金融商品と捉えるのは保険の本質では無いように思いました。

では、保険の本質とは何かといえば、それはまさしく「保険」です。(同語反復失礼致します)
イベントの中でもどなたかが言っていましたが、保険で元を取るとか、得しようと考えるのはちょっと違うかなと。
個人的にはそういうのは投資で賄うべき領域で、そこで保険を利用するのは間違いとまでは言いませんが、あまり効率的ではないと思います。

そういう意味で、保険は基本的に掛け捨てが望ましく、個人年金保険だったり、貯蓄性の保険というのは不要だろうと思います。
が、その反面、税制メリットまで考慮に入れるとそうバッサリ切り捨てられるものでも無い、かもしれません。
と言っても自分は掛け捨ての保険にすら入っていませんが(汗

言うなれば保険は一種のギャンブルで、宝くじみたいなものです。
但し、ただのギャンブルと違うところは完全に偶然に左右される宝くじとは違い、リスクが顕在化した時にカバーしてもらえるということですね。
ギャンブルと比べられるのは心外に思う業界の方は多いかもしれませんが。
"不幸くじ"なんていう言い方もあったりしますからね。

第2部:座談会「かしこい保険の選び方」 (19:00~20:00)
・オススメの保険(共済)
・入ってはいけない保険
・生命保険見直しのコツ など
保険会社の方や専門家の皆さんに本音トークで迫ります!

それほど、共済がオススメという話にはなりませんでした。
ニーズに合えば悪くないのですけど、共済金額の上限があまり高額でないのと、自由度が低めなのが少々ネックになっている感じでした。

入ってはいけない保険では、さすがに具体的な商品名は出せず、(特に保険会社や代理店の場合は保険法がうるさいですしね) 若干抽象的な話が多かったです。
投資にも通ずるものがあると思いますが、自分がよく分からないものを購入してはいけないというのはどの立場からも賛成が多かったと思います。
ただ、万人に不要な保険というのも中々ないと思いますが、同様に、万人に向いている保険はまず無いでしょう。
しばしば、保険会社の方から言及がありましたが、結局は価値観の問題と個別の経済環境等によるのではないかなと。

医療保険不要論も根強かったですね。(かくいう私も基本的には不要派です)
公的保険もありますし、ある程度の貯蓄があれば、医療保険は不要でしょう。
特に投資をやっているような人は(これも価値観次第ではありますが)基本的に医療保険は不要なんじゃないかと。
今貯蓄が無いという人が期間限定で入ったりするようなことはありなのかもしれませんが、貯金できない人は保険を見直す前に人生を見直せと言いたくなりますwww
まあ私はリバタリアンなので、価値観の押し付けや強制はもっての外ですけど。

第3部:「プロに聞きたい!Q&A」 (20:20~21:00)
・第1部、第2部を聞いて分からなかったこと
・保険・共済について、いつも疑問に思っていること
会場やツイッターからの質問&お悩み相談に、保険のプロがお答えします!

独身男性は保険に入るべきか、というのが結構テーマになっていました。
これも個々の経済状況や価値観に依存する話になってはくるのですが、基本的には不要でしょうね。
とはいえ、入りたい時に入れない体になってしまっている可能性もあるので、不摂生な人は若い内に加入しておいたほうが良いかも知れませんけど。

個人的に一番印象に残ったのは(最初から個人的な印象全開でしたがw)皆さん情報開示(付加保険料の割合とか)を強く求めているということですね。
サンプルは偏ってるのでしょうが、確かに投資家的立場から見れば気になるところです。
これが保険ではなく、カタチのある一般的な商品であれば原価厨と揶揄する向きもあるのかもしれませんが……。
このあたり、結局保険というのはよく言われるような紙きれ一枚ですらなく、契約そのもので、普段は特に役に立たない(安心感を与えるぐらいのことはできるかもしれませんが)ものなので、納得感は得られにくいのでしょうね。

ほとんど個人的な考えの羅列になってしまいましたが、まあこんなところでしょうか。

ちなみに、2011/1/9(日)に第3回インデックス投資ナイトやるみたいです。(成人の日の祝前日)
都合が合えば参加してみようと思っています。

夫婦で年収600万円をめざす! 二人で時代を生き抜くお金管理術
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最後になりましたが、抽選会では割と早めに当たって、花輪陽子さんのサイン本を頂きました。

ありがとうございました。
←ちなみにこの本。
授与先は、AMMB(地元銀行系)、グレート・イースタン・ライフ・アシュアランス(シンガポール系)、ING、そして、AIA。

タカフル営業免許、中銀が4つの企業連合に授与 | マレーシア発ニュース速報 | マレーシアナビ!

INGはオランダ系、AIAはAIGのアジア生保部門ですが、IPOされる予定のはず。
ここ1週間ほどで見かけたイスラム金融関連について。

まずは、同名の面白いペーパーを見かけたのでご紹介。
アジア諸国におけるイスラム金融の展開(pdf) by (財)国際通貨研究所
批判しているわけじゃないですが、こういうリサーチペーパーってよく調べてるなと思う反面、一体何人が読むのだろうと思う。
もちろん大勢に読まれればいいっていう訳でもないが、せっかくの成果が埋もれてしまう(?)のは、リソース分配とかの面で単純に勿体無いなと。
もしかしたら自分の知らないところでいろいろと活用されているのかもしれませんが……。

急速な拡大を見せていたイスラム金融ではあるが、金融の一部門として世界金融危機の影響を相応に受けた。イスラム金融では投機的な取引などが禁止されており、一般の金融機関に比べて、金融危機の影響は相対的に軽微なものに留まるとみられていた。しかし世界金融危機が経済危機へと波及するなかで、具体的にはイスラム金融機関の多くの取引の裏付けとなっていた不動産の価格下落、開発プロジェクトの休止、そして流動性の枯渇などがイスラム金融機関に一般金融機関以上の影響を与えることに繋がった。
というわけで、世界金融危機はイスラム金融にも影響を与えたらしい。
不動産が取引の裏付けって何か日本のバブル経済を思わせるけど、今回の金融危機も元を正せば住宅ローンに行き着く(?)訳だし、不動産というのは金融や経済の根本にあるものなのかもしれないなと感じた。資源もそうかもしれないが。

イスラム金融資産の国別シェアが載っていたが、意外にイランが1位で37%を占めていた。1国で3分の1超とは。
2位のサウジ14%とあわせて、半分以上を占めるのね。
続くのが、マレーシア、クウェート、UAEで、上位5位まででちょうど80%
先進国では英国(3%)がいるぐらい。
タカフル発祥のスーダンやエジプトはその他(5%)扱いっぽい。

マレーシアは国策としてイスラム金融の世界的ハブとなることを目指しているらしい。
確かにマレーシアにはタカフル含め、いろいろと法整備を進めている印象がある。

また、今までノーマークだったシンガポールも非イスラム国としては英国に次いで、イスラム金融の制度整備を進めているらしい。

その他、普段イスラム金融関係ではあまり見かけない国も含めて、各国のイスラム金融の展開がまとめられているので興味ある向きは読んでみるとよろしいかと。

お次はこちら。
ホンリョン東京海上、新タカフル商品を発売
ホンリョン東京海上は、マレーシアの東京海上と現地銀行グループとの合弁会社。
中国の株式に投資する元本保証型の投資新商品を発売したらしい。
株式に投資するのに元本保証とは。
記事中に「イスラム式投資(タカフル)」って書いてあるけど、タカフルはイスラム保険だと理解しているが……。
イマイチ要領を得ない感じだが、商品説明を読むと、5年満期型で死亡時には掛け金の最大125%が支給されるとのことで、やはりベースは生命保険に近い……?
日本語で言えば、一時払変額年金保険(年金原資保証型)というところかな。(自信なし)

参考:東京海上HDのタカフル展開についてのまとめ

最後はちょっと古いけど。
『らくだより』 第75号(2010年4月30日)スパークスの中東地域における情報発信レポート
なんでも、2010年の4月12日~13日に世界イスラム保険会議がドバイで開催されたらしい。
そんな会議があったとは知らなかったが、今回で5回目を数えるようだ。
タカフルでは、サウジが1位らしく、2008年で290億ドル程度とのこと。
何の値が290億ドルなのか意味不明なんだがw額から考えると保有契約高かな。(これも自信なし)
東京海上HDがサウジアラビアで、生損保兼営の保険会社「東京海上サウジアラビア社(Tokio Marine Saudi Arabia Ltd.、仮称)」をアルインマー銀行(中東で資本金が最大級らしい)と合弁で設立することで基本合意したとのこと。
2010年中には開業予定で、同銀行の支店網を通じてタカフルの販売を行うらしい。

東京海上HD:サウジアラビアで合弁保険会社-日経(ブルームバーグ)
サウジアラビアにおける合弁生損保兼営保険会社設立について(公式サイト)

出資比率は以下の通り。
東京海上日動火災保険株式会社:28.75%
アルインマー銀行:28.75%
サウジアラビア基礎産業公社グループ会社他:12.50%
公募による一般株主:30.00%
※サウジの証券市場(Tadawul)に上場するようです。詳細はよく分からりませんが、保険会社は株式公開する必要があるっぽいです。
「サウジアラビア王国の監督局SAMAの指導により共済保険監督法を充足するため、同社株式の30%を株式市場に公開」とのこと。

当社グループは新会社を、近い将来「世界の4人に1人」になると言われている世界のイスラム教徒のお客様が安心してご加入できるイスラム保険(タカフル) 商品を取り扱う主要拠点と位置づけ、イスラム諸国においてもお客様に「品質」で選ばれ、成長し続ける会社を目指し努めてまいります。

当社は、すでにサウジアラビア、マレーシア、インドネシア、エジプトの主要イスラム4か国でタカフル商品を投入しております。さらに、ドバイに当社のタカ フル戦略本部を設けて市場調査と商品開発を行なうとともに、シンガポールにリタカフル会社(タカフル版の再保険会社)を有するなど、世界の保険グループに 先行してタカフル事業に取り組んでおります。

ということらしい。
世界の4人に1人がイスラム教徒になるのですね。
イスラム金融、特にタカフルに関しての動向は今後も注視していきたいと思います。

【関連記事】
東京海上HDのタカフル展開についてのまとめ
2010年1月29日、東京海上HDが「エジプトにおけるタカフル会社の開業について」を発表していたので、このあたりで、同社の世界におけるタカフル展開をまとめておこうと思う。

2001年、サウジアラビアでバーレーンの子会社を通じ、タカフル事業(元受)を開始。
2004年、シンガポールにて世界初となるタカフル再保険会社を設立。
200?年、インドネシアの現地法人にタカフル部門を設置し、タカフル事業(元受)を展開。
2006年1月31日、マレーシアにおけるタカフル事業免許の取得を発表。(同国における外資初)
2006年11月30日、マレーシアにおいてHLG(ホンリョングループ、現地大手銀行グループ、華僑財閥)と元受タカフル事業会社である「ホンリョン東京海上タカフル社(Hong Leong Tokio Marine Takaful Berhad、「HLTMT」)」を設立し営業を開始。
2007年11月、ドバイに現地法人「Tokio Marine Middle East Limited」を設立。
2008年10月5日、エジプトでクウェートの投資会社(EKH)と合弁でファミリータカフルとゼネラルタカフルの会社をそれぞれ設立。
2010年1月、エジプトで上記両社の事業開始。

※インドネシアでタカフル事業を開始した時期が分かりませんでした。
タカフル事業においては、サウジアラビア、シンガポールに続いて3国目で、マレーシア進出よりも前だということまでは分かるのですが……。

参考リンク
東京海上日動 沿革
マレーシアにおけるタカフル事業免許の取得(2006年02月06日)(pdf)
ホンリョン東京海上タカフル社営業開始について(2006年11月30日)(pdf)
ドバイにおける中東サービス会社の設立(2007年11月06日)(pdf)
エジプトにおけるタカフル会社設立(2007年12月10日)(pdf)
エジプトにおけるタカフル会社の開業について(2010年01月29日)
ホンリョン東京海上タカフル・ゼネラルマネジャー・綾部敦彦さん/NNA.ASIA(インタビュー記事)
らしいです。
生命保険公社など、イスラム保険に参入へ[金融]
日本語ソースが有料サイトしか見当たりませんでした……。

SBI, LIC plan Islamic products
こちらは英語ソース。
インド生命保険公社がLICで、SBI(State Bank of India)はインドステイト銀行。
インドステイト銀行はインド最大の商業銀行とのこと。
お互い世界展開するようになると、日本のSBIと紛らわしくなりそうな予感。

インドといえばヒンドゥー教ですし、実際人口の80%超はヒンドゥー教徒で、イスラム教徒の割合は13.4%に過ぎません。
が、人口は約11.7億人(July 2009)なので、ヒンドゥー教徒はおよそ1億5000万人と思われます。(日本の人口より多い!)
中国も一緒ですが、一人当たりGDPはまだまだかもしれませんが、この人口のボリュームはあなどれませんね。