2008年2月アーカイブ

始めに断っておきますが
「大学では遊び呆けたりせず、しっかりと教養を身に着け……」
という本ではありません。
かといって「大学では卒業できる程度に単位を取って、後は遊びにバイトに恋愛に……」
という本でもありません。

四章立てですが、一章ごとのテーマだけでも一冊本を書けるのではないか。
H15.4.6
できれば、大学生になる前に読んだほうが良いかと。
大学生なら就活の前に読んだほうが良いかと。
むしろ、大学生じゃなくても読んだほうが良いかと。

「大学とは何なのか」を学生側、企業側から分析しています。
そして、歴史も絡めて。

とりあえず、かなりお薦めです。
H15.4.7
まったく、興味深いです。
空気といっても、その成分の75%が窒素で……とかそういった話では勿論ありません。
「場の空気」ってやつです。
分かりやすい例だと、
学級会か何かで立候補者を募る。
暫くしても、誰も手を挙げない。
この時の「空気」です。
一度、この「空気」が醸成されてしまうと、もう、誰も立候補する人間はいなくなります。
延々と時間だけが過ぎてゆく……。
そんな経験したことありませんか?
自分は、小学校中学年くらいから、高校まで毎年経験していたような気がしますが。
まさに、「空気」が人を支配しているわけですな。
まあ、これが学級会だけじゃなくて、戦前の日本軍でも、「今」でもある、という話です。
無論、ある、というだけの話ではなくて、それを研究しているわけですが。
いやはや、まったく、おもしろいです。

つか、この本は三本立てでして、「空気」の後は、「水=通常性」の研究、日本的根本主義について、 に続きます。
当然の如く、この三つは、つながっている、というか切っても切れない関係なわけですが。
「水」というのも「場の空気に水をさす」時に使われる「水」です。
まあ、「水」ってのは、現実です。
これは、本に載ってた例なのですが、
脱サラして独立する夢を見るサラリーマン達。
場の「空気」は盛り上がり、すぐにでも独立できそうな気がしてきます。
ここで、「水」がさされます。
「そうは言っても、先立つものがないとねぇ……」とか何かとか。
これで、人々は現実に戻ってゆく、みたいな。
いや、かなり、端折っているので、これを読んで大した事無い本だとは思わないで下さい。
かなりお薦めな本なので。

最近、「空気を読めよ」という表現がよく使われるような気がします。
よく言えば「空気」に支配されない、悪く言えば「空気」を読めない日本人が増えているのでしょうか。
昭和期以前の人々は、「その場の空気に左右される」ことを「恥」と考える一面があったそうで、 そう考えると、「空気」を読めて且つ「空気」に支配されない日本人が一定数存在することは 日本にとって必要なことでしょう。
しかし、「空気」を読めない日本人というのは、異端であって、“村八分”ではないでしょうか。

この「空気」の概念は井沢元彦氏の「言霊」の概念と併せて考えると非常に興味深いものとなるのでは ないでしょうか。
なぜなら、それは同じく日本人を支配するものであるからです。
ぱっと思いついたところで言うと、「言霊」が「空気」を生む、ってとこでしょうか。
かなり多くの例が見出せると思います。
他にも、いろいろな検証ができそうですが、ここでは割愛します。
といって、どこかで検証する気は、無いとは言い切れませんが、たぶん、ありません。
でも、「空気」によっては、検証する可能性は充分あるかと。(w
H15.3.8
去年の流行語(?)にKY(空気読めない)ってあったけど、その絡みでいろいろ面白い考察ができそう……。
H20.2.28
この本は、1年半位前に買った本です。
買って以来、一度も読んでいません。
本棚に眠らせていました。
別に忘れていたわけでも、(ネガティブな意味で)読む気がしないというわけでもありません。
読むのが勿体無かったのです。
こんな気持ちを抱いたのは初めての経験です。
そもそも、この本を買うまでに半年を費やしました。
別に探していたわけではなく、むしろその逆で、行きつけの本屋にはいつもこの本がありました。
そして、本屋に行く度に、この本を手にとり、そして戻していたのでした。
この本の存在を知ってから買うまで、それはまるで恋をしてから告白するまでの時間のような……。

まあ、そういう本です。
感想は読み終えた後に……。
H15.3.29
小説の真髄を見せつけられた思いです。
H15.4.3
↑読後の感想。
毒を以って毒を制せよ。
反日教育を受けた人は読むといいと思います。
日本の善ばかり載っていますが、悪ばかりを学んできた人には丁度良いのではないでしょうか。
もはや、時代遅れとなっている部分が多いように思えました。
何を言っても言葉が届かないような不毛さの源泉がここにあるのかもしれません。
共産主義についてはいくらか知っていたので、歴史の事柄を別にすれば、自分にとって目新しいものは それほど多くはありませんでした。
より体系的に共産主義思想を知ることはできましたが。
様々なものを「反動」だの「ブルジョワ」だのと言って非難するのは、 既にここから始まっていたというのは大きな発見でした。
「真の」共産主義を理解していない馬鹿の言動だと思っていました。
「真の」共産主義というものは今、或いはかつてあったものとは違うのではないかと思っていましたが、 大きな間違いでした。
そう、実は自分はこれまで「真の」共産主義というものがあると思っていました。
実際、世界に大きな影響を与えたのは確かです。
それだけの価値を持つものだと思っていたわけです。
まあ、当時は確かに大きな価値あるものだったのかもしれません。
ただ今日では最早、価値は無い、とは断言できないまでも、あまり意味はないのではないかと。
H15.3.7
日本人と「日本病」について
小学生の頃、父に貰った本です。
今回改めて読み直して判りましたが、少なからぬ影響を受けていたようです。
日本を精神分析しているのですが、非常に面白いです。
今なお通じるものがあります。
…………。
それは、日本が成長していないことを意味しているような気が……。
1年4ヶ月振りに小説を読みました。
意識して小説を避けてたわけでも無かったんですが、いつの間にかこんなに期間が空いていました。

ヒマラヤで氷河湖が決壊した。永年閉ざされていた下流のダム湖に浮かび上がったのは古代の「方舟」だった。こんな高地になぜ文明の跡が?いぶかる調査隊をさらに驚愕させたのは内部から発見された大量の木簡だった。それらにはみな、不思議な蓮華模様が刻まれており、文字とも絵とも判然としなかったが、なんらかのメッセージを伝えているのは確かだった―。一体、何者が、何を伝えようというのか?第3回小松左京賞受賞作『神様のパズル』に続く、傑作長編SF、待望の文庫化。

というわけで、久々に物語を読む楽しみを思い出させてくれました。
宇宙開拓の必要性を説くことから始まります。
曰く、増え続ける人口と、向上を続ける生活レベルのために、地球上では、資源、エネルギー、 食糧および空間はいずれも急速に不足している。この問題を解決するためには、 地球という閉鎖系から人類が脱出し、少なくとも太陽系全体にその生活圏を広げることが必要である。

人類が皆、科学者(というか科学的思考のできる人間)であったら……と思います。
いや、本当に。

スペースとユニバースの定義についてはなるほどと思いました。
 「スペース(space)」または「宇宙空間」の定義は、人間が探査機などを送り、 直接測定できる領域のことで「遠い宇宙」である「ユニバース(universe)」や 「コスモス(cosmos)」とは区別するそうです。

宇宙太陽光発電所
何ヶ月か前、Newtonで特集されてました。
次世代発電方式の本命かと。
核融合発電なかなかできないし。
石油や天然ガスなんかとは違って、実質的には、無限にあるわけですし。

まあ、本文はコンピュータシミュレーションの有用性に多く割かれていました。
H15.2.13
最初はつまらないですけどw後から面白くなってきます。
数式とかは少ないです。
もっと多いほうが逆に判りやすいような気もしますけど、アレルギー患者への配慮でしょうか。
歴史に沿って説明してあるので、ばらばらだった知識がつながった感じがします。
元は外国人向けに書かれたものを翻訳したものです。

読みながら「新渡戸はキリスト教徒なのか?」と思いましたが、案の定そうみたいです。
読んでも損はないと思いますが、それほど強く薦めるほどでもありません。
内容自体は興味深いものですが、根底の思想に日本への深い理解と同時にキリスト教的なものが あって、俺はあまり好きではありません。
但し「日本への深い理解」の存在は忘れてはなりません。
この点があることによって、既に述べたように興味深いものとなっています。
キリスト教臭さもたまにある程度です。
H15.3.22
上記は、約5年前に書いたものですが、何というか基本的に人に読ませようとして書かれていませんね。
まぁ、昔から、そして今でも、このサイトは自分のためのメモという意味合いが強いんですけど。
H20.2.20

原題は「Against The Gods」
「リスク」という概念が生まれる前の古代ギリシャから始まって現代に至るまで人類がどのようにリスクと戦ってきたか(=神々の定めた運命から逃れようとしてきたか)を描く。
内容も数字体系の話から確率論の発見、統計学の発展、保険の誕生などを経て、現在の金融工学・行動ファイナンスに至るまでとボリューム満点。
実用的観点から読んでもいいかもしれないけど、個人的には読み物として読むのがいいと思う。
H18.4.22
副題は「悪ガキ教授が世の裏側を探検する」
経済学のツールを使って、通念を引っくり返したり、意外な事実(?)を暴き出していくのがおもしろい。
個人的にツボだったのが「出会い系サイトにおける女性の金髪の価値は大学の卒業証書の価値と大体同じ」ってやつ。
親の属性・行動と子供の成績との相関について分析する話は普通に参考になった。
でも「ちゃんとした経済学」を期待する向きにはお勧めできません。
H18.7.26
いつの間にやら増補改訂版が出ていました。
この本読んだのつい最近だと思っていたけど、いつの間にか1年半以上経ってるっていうね……。
光陰矢の如し……。
H20.2.18
現代版「学問のすすめ」といえるかもしれません。
またひとつ新たな見解を得ることができました。
サブタイトルは「どうすればデスマーチをなくせるか?」

システム開発に携わる人には是非読んで欲しい。

忙しくても自分を見失わないようにしたいものです。
「三月は深き紅の淵を」
自分の脳では、このタイトルを脳語にアセンブルすると「読め」になります。
一切の負意を排除して最大級の好意を込めて「よくできた話」です。
最も好きなタイプの小説のうちのひとつです。
第三章まではそう思っていました。
この小説は四部構成となっているのですが、第四章で裏切られます。
いい意味でも、悪い意味でも。
「六番目の小夜子」を彷彿とさせます。
いやまったく「よくできた話」です。
幾重にも折り重なった意味で。
H15.3.9
「文学とは何か?」とか「文学の定義は?」とか聞かれてもそんなことは判らないんだが、 しかし、この「人間失格」はまさしく文学であろうと思った。
H17.5.27
こないだ、書店でカバーが変わってるの見て驚いた。
日本にとって、西欧が他人であるように、アジアもまた他人である。
日本は中華でも仏教でもない一つの独立した文明だから。

読んだほうが良いと思われる本のうちの一つです。
かなり勉強になります。
H15.4.2
自分はたとえどんなに精緻な制度その他を持った社会が描かれていようと、現実を寄与のものとしてそこに至るまでの道筋が描かれていない限り それは単なる夢想の域を出ないと思っている。 確かに、この本は単なるユートピアの構想が描かれているわけではないけど、大部分が「歴史」(過去及び現在の考察)の話で、 現在の状況からいかにして世界共和国へ至るかの具体的考察を期待して読んだ自分としては少し期待外れだった。

ともあれ、国家は外部との関係において国家なのだから、内部から国家を廃棄することはできない、といった下りはなかなか面白かった。 つまり、ある国が国家を廃棄したとしてもすぐに周辺からの干渉や支配を招くし、そうさせまいとその体制を維持しようとすれば国家的にならざるをえないわけ。
そこでマルクス主義者達は「世界同時革命」を唱えたわけだけど、それはちょっと難しいよねってところから(自分にとっての)本題が始まる。
で、筆者が何を言い出すかと思えば「国連に主権を徐々に譲渡していこう、例えば日本の憲法9条のように」みたいなこと。
何だかなぁ……。
過去に対する洞察はなかなかのものだと思ったけど、現状認識はお粗末だと思った。

筆者は「リバタリアンやアナルコキャピタリストは、資本主義が国家を解体するかのように考えているのですが、そんなことは絶対にありません」と言ってるけど、自分はむしろそちら(資本主義、というかグローバリゼーション)のほうが世界共和国(まぁ、世界連邦どまりになると思うけど)への近道なんじゃないかと思う。
例えば、現に会計基準が統一されてきているし、FTAによって関税も徐々に撤廃されてきているし、人の往来も長い目で見れば一貫として自由になってきているし。
そのうち、税制も似たものになっていきそうだし。
H18.5.28
徒然でも何度か言及しています。
ニーチェ以前、哲学は真理を探る学問であったりしたわけです。
ところが、ニーチェは「なぜ真理がなければならないのか」とまあ、こんなことを言いました。
これは、自分の中ではコペルニクス的転回でした。

道徳についての記述、これは非常に興味深いものでした。
自分の考え方を根の部分から変え得る力を持っています。
H15.3.5
君主論〈新訳〉
俗にいう(目的のためには手段を選ばない的な)「マキャベリズム」は 本来のマキアヴェリの思想とは異なります。
マキアヴェリは単なる思想家ではなく、実際に外交官等として政治に携わった人物です。
従って、その思想も机上の空論ではなく、現実に立脚したものです。

内容的には、君主国の分類から始まります。
君主の行動指針が主な内容かと思っていたので、意外でした。
その後、内政や軍事、外交において君主がどう行動すべきかを歴史(実体験も含まれる)を もとに考察しています。

味方でない者が中立を要求してきたり、味方の側が、応援を要請してきたとき、
決断力のない君主は、当面の危機を回避しようとするあまり、多くのばあい中立の道を選ぶ。 そして、おおかたの君主が滅んでいく。
印象に残ったもののうちの一節です。
この後、まるで数学の証明問題のように事態を場合分けして、 中立がなぜ駄目なのかを論証していきます。
このような形式が著者の基本的なスタイルなんですが、なかなかおもしろいです。
H15.3.17
前から本屋で見かける度に気になっていた本で、ついに先日購入した。
全体としてはそれほどではないけど、部分部分は(小学生の作文みたいであまり好きな表現ではないのだけれど)とても「考えさせられた」
結果、生と死と幸福の関係についての認識を新たにした。

それから「僕」のなかの「僕」と外から見た「僕」との落差には愕然とさせられた。
自分もおそらくそうだから。
H17.11.11
歯車 他二篇
2chの文学板の「絶望的な文学作品教えてくれませんか?」というスレで幾度か言及されていたので気になって読んでみました。

描かれていたのは、予期していたような「明確な」絶望ではなく、日常生活をそっと覆いそして這い寄ってくるような絶望でした。
これはこれでなかなか。
ただ、勝手に求めていた絶望的な気分に浸りたいという希望は叶いませんでしたが。
H17.10.18
(筆者自身の経験も含め)多くの失敗例を交えながら起業について考察していくんだけど、興味深い話が満載だった。
特に、貸し渋り対策に政府が投入した資金(つーか税金なんだけど)が資金繰りに困ったベンチャーを窓口にして裏勢力に流れる話。 こういう世の中の裏側の話に触れる機会ってなかなか無いからねぇ……。
他には、フランチャイズの話かな。最近バイト先がフランチャイズ展開し始めたんだけど、本の記述と自分の見聞きした現実とのオーバーラップが楽しめた。
それから、クレイフィッシュ、ハイパーネット、(敢えて)オン・ザ・エッヂあたりの話も印象に残った。
……まぁ、ついつい派手な話に目が行きがちになってしまうけど、ただの(?)失敗例も普通に興味深い。 将来起業したい人は読んどくといいと思う。

あと内容には関係無いけど、光文社ペーパーバックスの方針でキーワードが英語で併記されているので英語の勉強にもなったんじゃないかと思う。(おまけ程度だけど)
光文社ペーパーバックスはかなり熱いと思う。
好評既刊をざっと見ただけでもひところ話題になった本がかなりあるし、他にも興味深いテーマの本が多い。
まぁ、基本的に日本に対してネガティブみたいだけど……w
H18.7.9
※一般には、キーワードの英語の併記は評判がよろしくないっぽい。
テーマ自体は物凄く興味深く即買いしたわけですが。
内容は、記紀や神社伝承を基にヤマト建国の謎を探る、みたいな感じで、 それはそれで興味深かったでしたが、想像とは違いました。
H15.5.1
この本はセンの4つの講演論文「危機を超えて」「普遍的価値としての民主主義」「人権とアジア的価値」「なぜ人間の安全保障なのか」がまとめられたもの。
その為、内容に若干重複があったりする。

経済発展の為には単に市場メカニズムを導入するだけでは不充分で、教育、医療、土地制度等に対する適切な政策が必要になるという部分が興味深かった。
指摘されれば当たり前と思えることなんだけど、経済の議論をする時にこういう話はつい忘れがちになってしまうものだと思う。

他にはあまり本質的なことではないけど、孔子に対する欧米の一般的理解の話が印象的だった。
国家への忠誠とか権威主義的な文脈で語られているのね。
原典に当たることの大切さを実感した。
まぁ、原典に当たるというのもなかなか難しいことであるけど。

個人的には「人間の安全保障」に対して自分が持っていた胡散臭さを払拭できたことが大きかった。
反グローバリズムとセットで語られることが多いような印象を持っていたけど、センはむしろ反対のことを言っていた。
曰く、グローバリゼーションの反対側に位置するのは偏執的な分離主義や頑迷な経済孤立主義である、と。

他にも、示唆に富む話が多くて面白かった。
H18.2.21
「沈黙する神」に対する解答として、こんなものがあったとは……。

その他いろいろなテーマが散りばめられているんだが、それぞれとても面白かった。
中でも「死後の生」や宗教の機能あたりが興味をそそられた。
H18.8.15

※自分が買ったときは単行本だったけど、いつの間にか文庫化されてた。
最近本を読んでもちょっとするとすぐ忘れてしまうけどwこの本の「沈黙する神」に対する解答は未だによく覚えているし、秀逸だと思います。

The Global 100 - 2008

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Most Sustainable Corporations in the World
「世界で最もサスティナブルな企業100社」ってとこでしょうか。
Sustainableってよく「持続可能な」って訳すけど、もっと良い訳が無いものかな。
とりあえず、このエントリでは「サスティナブル」って表記することにします。

そういうわけで、先日のダボス会議(世界経済フォーラム)で発表された「The Global 100」について例によってレビューしてみる。

とりあえず、国別に集計。EUを1項目にしたものと、アングロサクソン諸国という項目を作ったものも加えてみた。
英国23
アメリカ17
日本13
フランス6
ドイツ6
フィンランド5
スウェーデン5
オーストラリア4
カナダ3
デンマーク3
スペイン3
スイス3
オーストリア2
イタリア2
ベルギー1
中国1
オランダ1
英国/オーストラリア1
英国/オランダ1
EU58.5
アメリカ17
日本13
オーストラリア4.5
カナダ3
スイス3
中国1

アングロサクソン諸国48.5
欧州大陸諸国37.5
日本13
中国1
イギリスが1位とは意外でした。
こういうのはほとんどアメリカが1番なので。
日本からのエントリは以下の通り。
・デンソー
・本田技研工業
・松下電器産業
・積水化学工業
・トヨタ自動車
・ダイキン工業
・三菱重工
・日本郵船
・日本精工
・凸版印刷
・リコー
・クラレ
・NTTドコモ
なかなか興味深い顔触れ。
NやFやHは入ってないんすね……。
ソニーがいないのも意外かな。

リストされた国を眺めると、何か第1次世界大戦の頃の列強諸国って感じがします。
北欧が少し強めで、イタリアが大分弱くなってますがw

Financials金融21
Industrials工業17
Consumer Discretionary一般消費財17
Information TechnologyIT9
Materials鉱業・化学9
Consumer Staples生活必需品7
Energyエネルギー6
Health Careヘルスケア6
Utilities公益5
Telecommunication Services通信3

次は業種別。訳はちょっと微妙。
そもそも対応する日本語が無い気がします。
例えば日本の会社の場合、以下のように分類されてます。
デンソー、ホンダ、松下、積水化学、トヨタはConsumer Discretionary
ダイキン工業、三菱重工、日本郵船、日本精工、凸版印刷はIndustrials
リコーはInformation Technology
クラレはMaterialsで
NTTドコモはTelecommunication Services

ちなみにコングロマリットのGEはIndustrialsに分類されてました。
まあ、目安程度ですかね。

自分としては、あまり聞き覚えの無い企業も結構含まれてました。
B2B中心だったり、地域に深く根ざした企業だったりするんでしょう。

ちなみにITだとこんな感じ。
・AMD
・Agilent Technologies
・Electrocomponents
・HP
・インテル
・ノキア
・リコー
・SAP
・Tietoenator

AMDとインテルが共に入っていて、HPも含まれている一方、マイクロソフトやIBMは入ってない。
SAPはあっても、Oracleは無い。
そういえば、ciscoも入ってないな、googleがいないのはまぁしょうがない気がするけど。
しかし、そんな中でリコーが含まれているとはかなり意外。

Financialsでは投資銀行は含まれてない模様。
全21社のうち、イギリス:7、オーストラリア:4なのに、アメリカはたったの2社。
(残りは仏2、独1、蘭1、瑞典1、瑞西1、白1、加1)
これは一番の意外どころではないかと思う。
アメリカの2社はAIGとステートストリートなので投資銀行はおろか商業銀行も含まれていないことになる。
時節柄、それだけサブプライム問題に端を発する影響が懸念されたってことですかね、バイアスだと思うけど。
それにしても、citi、バンカメ、HSBCのどれも入っていないなんてなぁ……。(HSBCはイギリスですが)
まさか、この人の本を読むことになるとは思わなかったけど、内容的にはなかなか素晴らしい。
特に修飾の順序や句読点の打ち方について説明している部分が参考になった。
今までずっと「何となく」で読点を打っていたので。
というか、ほとんどの人は厳密な原則を意識することなく「何となく」で読点を打っているんじゃないかと思うけど、どうでしょう?
実際、人によって読点を打つ場所がバラバラだし。

ただ、例文に「進歩的」なものが多く含まれてるのはちょっと頂けない。
「ケネディ大統領をダラスのパレード中に暗殺し、下山国鉄総裁を自殺とみせかけて暗殺する。これがアメリカ独占資本とその走狗のやりかただ」とかw
人がどんな考えを持っていたとしても、それはその人の自由だとは思う。
でも、こういう本で思想を押し出すのはちょっと下品かと……。
H18.8.29
タイトルに比して、中身はバラエティーに富んでいてなかなか楽しめ、税金に関してはかなり参考になる部分があった。
ただ、ちょっとポピュリズム的な言説が目に付いたけど……。
「支出税」は話としては面白いけど、いかんせん実現性が薄い。(筆者自身も認めていたけど)
技術的には将来可能になるだろう(これは俺の想像)けど、収入と支出の全てが税務当局に把握されるっていうのはぞっとしない。
まぁ、誰から見ても望ましい税制なんて不可能なわけで、ユートピアの制度をあれこれ考えるよりは現実を多くの人にとって(全員とは言わない)少しずつ望ましい方向に変えていくほうがいいんじゃないかと考える俺は保守主義者。
H17.11.22