「生命と非生命のあいだ」

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アイザック・アシモフの科学エッセイ。
アポロ11号が月に着陸する2年前、1967年に出版された。

温度が華氏、長さがマイルで書かれてて、ちょっと読みにくかった。
二酸化炭素は炭酸ガス、核戦争は原水爆戦争になってるなど微妙に語句が分かりづらかったりするし。
とは言え、内容はかなりおもしろかった。(但し、序盤はそれほどでもない
書かれた内容にいちいちコメントつけたい位です。
とくに「1990年の生活」と「2014年の万博」あたり。

全体として、宇宙開発の発展にはかなり楽観的な一方、人口の増加を非常に危惧していたのが印象的でした。
今でも通じる話が多いですし、時代の雰囲気も感じ取れて興味深かったです。

宇宙開発に関して言えば、
1980年 月基地建設
1985年 人類、火星に降り立つ
1995年 火星基地建設
2000年 人類、金星と水星に降り立つ、原子力ロケット・イオンロケットが実用化、全太陽系の惑星を無人探査
てな具合。
技術的には不可能でもなかったんでしょうけど……。
何らかの技術的課題ではなくて予算がボトルネックになるというのは何とも残念な話です。

人口増加問題に関しては「2014年には世界の人口が65億に」という記述がありましたが、2006年10月現在の時点で既に65億を超えています。そして「1990年には、ほとんど世界中が、政府の手によって家族調節の手段が組織されることを当然と考えるようになっているだろう」とも。
しかしながら、ちょうど昨日にアメリカの人口が3億を超えたそうですが、そんな国は中国くらいですかね……。日本では逆に少子化が問題視されている位です。
最近は人口の増加そのものより貧困が問題視されているように思えますし、政府による人口調節が受け入れられるとも思えません。
このあたりには、人権意識の定着が背景にあると思うんですが、どうでしょう。

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「成長の限界」

「限界を超えて」
はどうでしょう?

僕は気になっているけどまだ読んでません。

俺もどっちも読んでないので何とも……。

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